やはり目に狂いは無かった。
それと同時に、バイヤーとしての大義を果たせたと実感させてもらえた。
1st collectionのリリースをInstagramでアナウンスしたら、
僕の知り合いの海外のデザイナーや、
彼の学校の同級生だった人達から、
沢山のDMやLikeが来た。
「彼は天才」
みんな口を揃えて言っていた。
店頭でローンチしてから1週間後の出来事だった。
WILLIAMからITSのファイナリスト10人に残ったとの連絡。
ITSとは、
若手デザイナーを発掘する国際的なファッションコンテストであり、
デムナ・ヴァザリア、マチュー・ブレイジーなど、
現メゾンデザイナーとして活躍している人達を発掘している。
毎度才能ある方々がエントリーしているが、
今回は、BALENCIAGA、THE ROW、GIVENCHYといったメゾンで
既に活躍している方々がファイナリストに残っており、
ハイエンドな争いだった。
自分でブランドやれるし、どこかのディレクターになってもおかしくない、
才能の塊みたいな人達が揃っている気がした。
そんな激戦の中、
WILLIAMは、
イタリア/フィレンツェを拠点とするPitti Immagineの賞を受賞した。
卒業コレクションの完成度と、
純粋にカッコいいという気持ちに準じてオファーして、
その卒業コレクションをデベロップした1st Collectionが評価されたのは、
単純に嬉しかった。
WILLIAMの服を見たいと、
お店にわざわざ足を運んでくれたデザイナーの方やクリエイターの方、
ハイエンドなお客さんからのカッコイイという声が多くあったのも、
買い付けて良かったと確信を持てた。
やっぱりデザイナーが作る1st Collectionは、
純粋に"好き"を全力で表現しているから、
初期衝動特有の美しさがある。
Ferragamo就任前のMaximilian Davisの1stや
Wales Bonnerの1stなど、
もう今では手に入らない初期衝動の塊みたいなモノは、
その後の服作りのベースともなる、確固たるものの片鱗を宿しているから、
ずっと保有し続けているし、財産みたいなもの。
その中でも、一番輝くスーパーピースは特に。
将来的なアーカイブピースになりそうで、
正直手放したくない気持ちが強くてあんまり紹介していなかったが、
本来こういうものは、
認知の上で手に入らない特別感に優位性が生まれる。
バイヤーとしてこれは絶対に買い付けないとという確固たる意志。
日本に1着だけの拘りのプロダクト。
WILLIAM PALMER
Exclusive in Japan Only one Product
"Duffle"
パリの展示会で見た時に圧倒され、
明らかに高いと脳が反射的に理解しつつも、
理由を聞かずに納得しオーダー。
ITSが落ち着いたタイミングで、このダッフルの解説をしてもらった。
生地に折り目(グレインライン)が出ない特殊な物。
本来廃棄されるはずのイギリス産のウールを、
友人がドイツでスタートアップとしてやっている、
ウェットティッシュを作る物と同じ技術の加工を施し、
生地自体がふんわりした層になっている、
オリジナル生地を当て込んでいる。
トグルはセラミックでハンドメイドという拘り。
WILLIAMの服は、服を沢山着てきた人にしか理解出来ない、
サイジングの絶妙さがある。
オーバーですね。みたいな素人の意見とは一線を画す。
衣服自体のパーツが大きくなると造形的になってしまうのだが、
各細部がかなり上手に設計されており、
ちゃんと着れるリアルクローズ/日常服として成立させている。
この完成度は、自身のブランドの立ち上げ前に、
彼が、DSMPでブランドのデベロッパーとして活動していた
経験の賜物である。
あまり売りたくないを主語に感度高い人達にフィッティングしてもらった。
どういう着方をしても、人によってそれっぽくなる不思議な力を持っている。
このコレクション自体が90年代のイギリスの美学に敬意を払い、
資本主義社会の強い男性をイメージしたもの。
特にデザイナーはイギリスのラッド・カルチャーが好きで、
仲間同士でつるんだり、ブリットポップや、
やんちゃで反抗的な雰囲気だったり、
90年代でいうと、OasisのLiam Gallagherが象徴的。
まさにそういう背景がこのダッフルには詰まっている。
全てを抽出したそんなプロダクト。
季節とかどうこう関係なく、
それをも土返しする、
生産1着の幻のピース。
¥550,000-
こういうものは、頭おかしい人是非。
みたいな物が服の世界ではセオリーな謳い文句だが、
これは、リアルに良い服なので是非。
という言葉が適正である。
彼は評価されたからすごいのではない。
才能ある天才だから評価されている。
-1st Collection 特有の美-
【WILLIAM PALMER 経歴】
Craig Green、Walter Van Beirendonckでメンズウェアを経験。
後に、Gosha Rubchinskiyのデザイナー兼デベロッパーとして、
DSM Parisで活動していた。
その後、数シーズンERLのプロジェクトに携わる。
現ファッションシーンを牽引したブランドを支え、
その経験を活かし、自分のブランドを立ち上げようと思い、
DSMのボスであるAdrian Joffeに相談し退社。
自分のブランドを立ち上げる前に、
CSMの修士号を取得し、昨年、卒業。
その後、ロレアル賞を取得した。
ITSにてPitti Immagineの賞を受賞した。
Available in store
By appointment only.
14:00-20:00
IG : seer_studio_official
seer.studio
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