pet-tree-kor 26ss

 





絶妙冥利に尽きる。

26aw シーズンの買い付けでパリへ行く4日前に26ssが届いた。

お店もクローズ。

絶妙なタイミングだ。

現在、空の上。

パリまでの15時間フライトという、

普段では発生しない莫大な時間を所有しているので、

構成から打ち込みまでやろうとている。

先ずは実体験をしないと本質的に事を話せない性分、

トップスは一足先に買った26ssを着て、

パンツは24awのシーズンを履き、

全身pet-tree-korスタイルで着席している。

エミリーインパリスにハマってたせいか、

ランチタイムからお酒を飲む文化がフラッシュバックし、

1回目の機内食でシャンペン×2杯をぶち込む。

隣に座ってた南フランスへ旅行すると言っていた、

焦げた肌のお姉さんに絡まれ、赤ワインでセイハイ。

気づいたら寝落ちして7時間経過していた。

オフィシャル髭男ダンディズムも驚きのイレギュラーである。

この7時間の間、 

EmiemのRap Godをエンドレス垂れ流し再生していたもんだから、

彼はヘッドホン越しに1万単語くらいは口にしたであろう。

さて、ハーフタイムを終えたので、

ここから筆を走らせますか。

pet-tree-kor 26ssは、

絶妙だった。

25awシーズンのブログでも書きましたが、

前シーズンから、我々が認識しているアプローチから変化し、

やや絶妙化が進んでいた。

ここでいう絶妙とは、

良い悪いという判断基準ではない。

衣服一つ一つに対して、

こうくるか/これはテクいわ/これを当て込むのか。

といった、受動的ベースの表現である。

そもそもpet-tree-korとは、

テクニカルで独特なアウトラインを描き、

重めでユニークなテキスタイルをフュージョンさせ、

質量高めでどっしりとしたプロダクトを展開しているブランドだった。

しかし、ちょうど一年前に聞いた

本人達の"大人になりつつある"という言葉の通り、

打ち出すモノが変わりつつあり顕著に現れている。

特にテキスタイル選定が大きく変化している。

彼らの拠点となる中国は、ユニークな生地が多く潜んでおり、

メゾンもテキスタイルメーカーと契約しているほど、

生地のバリエーションが豊富である。

その中から、

ストイックに開発された重めで特徴ある生地を当て込んでいたのが

まさにpet-tree-kor。

高質量、重厚感の核となる要因の一つであった。

昨シーズンからは、

"洗練"というワードを筆頭に、

今まで通りのテクニカルなパターンに対し、

スーツウールや、ギャバジンのようなきめ細かい素材を当て込み、

今までとはベクトルの違う高質量化を促進している。

しかし、良いウール素材なのに、あえてグリーンチェックのような、

様変わりな柄をチョイスするブランドらしい攻めた姿勢は変わらずである。

打って変わり、

今シーズンの26ssでは、

一目見た瞬間では、これはptkではないです。

と言えるぐらい削がれまくって凝縮されていた。

我々は、未来思想やリアリティをベースにシーズンコンセプトを設け、

そこからブランドの中で何を買って、

エディットしてアプローチしていくかまでがセットなので、

決してブレる事なく、単にブランドのコレクションを買いたい訳でもない。

それをベースに厳選をした。

絶妙心をくすぐられるすぎた。 

こう見える、感じるが、実はそうじゃない。

まるでサイレントマジョリティみたい。

pet-tree-kor

-26ss collection-

絶賛帰りのフライト中で時間があるので、

珍しく、丁寧にアイテムについて解説していこうと思う。

先ずは主役の普通そうで全然普通ではないTrench coat。

GrayとBlackの2パターンをセレクト。

Col.Gray

アウトラインがはっきりと出る、

硬さのある目の細かいチェックのグレー。

コットンのような張りがあるが、

実はスーツウール100%。


普通に見えるが普通じゃないポイントとしては、

堅く鋭利なチンストラップの形状。

これはptkが得意とする独特なカッティングであり、

それを細部に宿している絶妙さ。


表は鉄壁で硬派な面を貫いているが、

真裏の背面は斬新なディテール。

むしろこのデザインを買ったと言っても過言ではない。

ボタンを付け替えるだけの簡易的仕様を用いて、

生地を寄せてギャザーを作り、デザインを加える、

決して足し算ではない内包させたギミックの付加が、

かなりテクくて絶妙。

ここまで表情の違う二重人格を発揮されたら、

たまったもんじゃない。

良い意味で。

Col.Black


艶とトロミが美しさを醸し出し、

独特な色気を放つBlack。

ウールと錯覚してしまう、

コットン100%の目の詰まった綾織の生地ver。

ラグジュアリーな表情だが日常に作用する。

TPOも選ばず、どんなスタイルでもハマる。

seer.studio 26ssのコンセプトでもある、

良いものをテキトーに着る美学やプロセスにリンクする。

ストリートハントしたパリジャンが着てくれた。

漆黒でエレガントだが、

いやらしくない上品さがある。

表面からは伺えないテクニカルを

全て凝縮したようなコートである。

コートと同じ生地のパンツも揃えた。

Col.Gray



Col.Black


このアイテムはかなり絶妙なラインを捉えている。

ややセミワイドでストレートに裾に向かうシルエットで、

ドレストラウザーな見た目なのに、

ウエスト内部にドローコードが施されイージー仕様であり、

ガシガシ履いてくれと言わんばかりの、

この生地の当て込みが、

全ての的を捉えている。

所謂、パーフェクトなパンツなのだ。

このパンツ以外履かなくなる中毒性があるから危険。

素材も薄すぎず、厚着ず、スムーズな肌触りで、

カットソーから感じる上質感がえぐい。

そこに今の時代的に中々挑戦しづらいV-Neckで攻める。

ベルトが見える絶妙な丈感。

セクシーの抽出度の最高点を叩き出したと思えた服。

服好きな人が理解する絶妙さが心をくすぐる。

一見大人しいptkのアプローチは、

かなり時代感にアジャストしていると踏んでいる。

フレームアウトせずに、

いかに枠の中でどう個性を出してデザインするかがキーになってくる。

メゾンのデザイナー交代劇を経た、

現代のファッションが面白くなってきたシーンとリンクする。

散々騒がれたクワイエットラグジュアリームーブメントの中、

色の使い方や、ベーシックの再解釈などに注力し、

古き良きメゾンの良さを再定義している。

今のこの循環こそがNextだと個人的には確信している。

どう内包しデザインするかが新鮮味を帯び始めている故、

今回のセレクションの意味合いが同調する。

今回のパリで尚更感じたが、

やはり服は袖を通してフィールするものであり、

結局もところ、そのライヴ感で得る経験に付加価値がある。

時代は進化し、ビジュアルがいいのは当たり前の時代で、

しっかりと服に向き合い個性を出している、

現代的個性派が、時代の先導を歩むのであろう。

pet-tree-korは、

ブランドをこのシーズンで一旦お休みをするとのことで、

変化したばかりだが、フィジカルで出会えるのは最後のタイミング。

絶妙をどうアレンジしてみようかという、

創作意欲高めの視点で体感して欲しい。


Available in store

By appointment only.

Contact : DM

14:00-19:00

IG : seer_studio_official


seer.studio



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